はじめに
スマートフォンの中に残っていた写真を、あるとき初めてまとめて見返したことがあった。何百枚もある写真の中には、同じような角度で撮った何枚もの一枚があって、当時の自分がその瞬間をどれだけ残しておきたかったかが、今になって伝わってくるようだった。
その写真たちを、データのまま眠らせておくのではなく、何らかの形にして残しておきたいと思うようになったのは、しばらく経ってからのことだった。これは供養というよりも、記録に近い気持ちだったと思う。ただ、その境界線は自分の中でもはっきりとは分けられていない。この記事は、写真をかたちに残す方法にはどんな種類があるのか、私が調べて分かった範囲で整理したものだ。
なお、遺骨や位牌など、手元供養に関する内容はこの記事では扱わない。そちらについては別の記事に詳しくまとめているので、気になる方はそちらを読んでほしい。
写真をかたちにするということ
写真を何かの形にして残すという行為には、「供養」という言葉がしっくりくる人もいれば、「記録」や「思い出の整理」という言葉のほうが近いと感じる人もいるだろうと思う。私自身、どちらか一方だと言い切れる感覚はなく、その両方が少しずつ混ざっているような気がしている。
だからこそ、これは何か特別な儀式のようなものではなく、アルバムを整理する延長線上にある作業として捉えてもいいのではないかと思っている。
もう一つ、書いておきたいことがある。悲しみが強い時期に、無理にこうした作業を始める必要はないということだ。写真を見返すこと自体がつらい時期もある。かたちに残すかどうか、いつ残すかは、急いで決めることではないし、今はまだ手をつけられないという状態であっても、何もおかしなことではないと思う。
種類の整理
ここからは、写真をかたちに残す方法にどんな種類があるのか、調べて分かった範囲で整理していく。
主な種類の比較
| 種類 | どんな形になるか | 向いている人・場面 |
|---|---|---|
| フォトブック | 複数枚の写真を1冊の冊子にまとめる | 時系列で振り返りたい人、家族で共有したい場面 |
| アルバム(従来型) | 台紙に写真を挟み込む、手を加えながら作るタイプ | 一枚一枚に手作業で関わりたい人 |
| フォトカレンダー | 月ごとに写真を配したカレンダー形式 | 日常の中で自然に目にする形を望む人 |
| クッション・雑貨類 | 写真を布地や日用品にプリントする | 生活空間の中に写真をなじませたい人 |
| イラスト・アート | 写真をもとに絵や似顔絵のような形に起こす | 写真そのものとは違う質感で残したい人 |
| フィギュア | 写真をもとに立体の姿として作り上げる | 姿かたちを立体で手元に残したい人 |
このほかにも、写真データを加工して額装するサービスや、複数枚をコラージュのようにまとめる形など、細かく見ていくと種類はさらに枝分かれしている。こうしたグッズを扱う専門店やサービスがいくつかあることも分かった。
それぞれの特徴ともう少し詳しく
フォトブックは、時系列に沿って写真を並べられる点が特徴だと感じている。何枚もの写真の中から選び出す作業自体に、それなりの時間と気持ちの整理が必要になる。逆に言えば、その選ぶ作業そのものが、写真と向き合う時間になるとも言えるかもしれない。
従来型のアルバムは、台紙に自分の手で写真を配置していく分、作業に時間がかかる。その分、完成までの過程に自分の手が加わっている実感を持ちやすいという声もあるようだ。
フォトカレンダーは、一年を通じて目にする形になる。日常の中に写真がある状態を望む人には向いていると思う一方、毎日目にすることが今の自分にとって心地よいかどうかは、人によって感じ方が違うところだろう。カレンダーという形については別の記事に詳しくまとめている。
クッションや雑貨類は、写真を「見る」というより「そばに置く」感覚に近いように思う。実用品としての側面もあるため、写真をどう扱いたいかによって好みが分かれる種類だと感じた。
イラストやアートは、写真そのものを加工するのではなく、写真をもとに新たに描き起こすという性質のものが多い。写真とは違う質感になる分、受け止め方も人によって幅があるようだった。
写真をもとに立体のフィギュアとして作り上げるサービスもある。平面で残す方法とは性質が異なり、姿かたちをそのまま手元に置いておける形になる。流れや選ぶときの観点は別の記事に詳しくまとめている。
選ぶときに考えたい観点
種類を調べていく中で、いくつか考えておいたほうがよさそうな観点があった。
一つは、もとになるデータの画質だ。スマートフォンで撮った写真でも十分に対応できる場合が多いようだが、印刷サイズや加工の内容によっては、画質の粗さが仕上がりに影響することもあるらしい。気になる場合は、依頼先に事前に確認しておくと安心だと思う。
もう一つは、納期のことだ。急いで仕上げる必要は基本的にはない。落ち着いて選べる時間があるなら、いくつかの選択肢を見比べてから決めても遅くはないはずだ。
実物を見てから決めたいという人もいると思う。素材の質感や仕上がりのサイズ感は、写真や説明文だけでは判断しにくい部分もあるようなので、可能であればサンプルを確認してから依頼するという方法もある。
依頼先によって、対応できる写真の枚数や加工の範囲、仕上がりまでの流れが異なることもあるようだった。何を重視したいか(時系列で残したいのか、日常に置いておきたいのか、写真とは違う質感にしたいのか)を、自分の中で少し整理しておくと、選択肢を絞りやすいと感じている。
選ぶときに考えておきたいこと
種類を整理していて感じたのは、どれか一つが他より優れているということではなく、写真とどう関わりたいかによって向いている形が変わってくるということだった。時系列で見返したい人もいれば、日常の中にさりげなく置いておきたい人もいる。どちらが正しいということはないのだと思う。
複数の種類を組み合わせている人もいるようだった。フォトブックを一冊作りながら、別の写真は雑貨として日常に置いておく、というように、一つの形に絞らなくてもよいという考え方もあるらしい。
そして、これは何度でも書いておきたいのだが、急いで作らなければならないものではない。写真はデータとして残っている限り、いつでも形にできる。今はまだその気持ちになれないという人は、その状態のままでいいのだと思う。
おわりに
写真をかたちに残す方法について、種類を整理しながら考えてきたことを書いてきた。私自身、写真の整理を経て、かたちに残す方法を調べるようになった一人だが、まだ何を選ぶか迷っている部分もある。
かたちにするかどうか、いつ、どんな形にするか。その答えは急いで出さなくていいはずだ。今の気持ちに合ったタイミングで、考えてみてもらえたらと思う。
一人で抱え込まないために
ここに書いたのは、あくまで私自身の体験に基づく一つの記録であり、医学的な診断や治療法を示すものではありません。 もし当てはまるようであれば、無理をせずに、下記のような窓口にも相談してみてください。
- 動物の体調や医療的な疑問がある場合:かかりつけの獣医師、または地域の獣医師会
- 強い落ち込みや不眠が続く場合:公認心理師・臨床心理士などによる専門のカウンセリング機関
- 心身のつらさが強いと感じる場合:お住まいの自治体の精神保健福祉相談窓口など、公的な相談機関
関連する情報(PR)
写真をフォトブックや雑貨などのかたちに残せるサービスもあります。形にする方法を検討する際の選択肢の一つとして、確認してみてもよいかもしれません。
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