はじめに
これを読んでいるということは、もしかしたら今、その子を見送ったばかりなのかもしれない。まず伝えておきたいのだけれど、供養までの流れは、今すぐすべてを決めなくていい。何かを一つ決めるたびに、次に何をすべきか分からなくなる感覚があるかもしれないけれど、それは決しておかしなことではないと思う。
供養までの流れを、私は亡くなってすぐの状態で一つずつ決めていくことになった。この記事では、そのときの私の経験と、あとになって調べて分かった一般的な流れを、なるべく落ち着いた形で整理していく。急いで結論を出すための記事ではない。
私が決めるまでの流れ
その子が亡くなったとき、私はしばらくの間、何から手をつければいいのか分からないまま座り込んでいた。安置はどうすればいいのか、供養はいつまでに決めなければいけないのか、そうした具体的なことを考えられる状態ではなかった。
少し落ち着いてから、まず横になれる場所を整えることから始めた。当時の私は何も知らなかったので、とにかく柔らかい布を敷いて、いつも寝ていた場所に近い形にしてあげることしか思いつかなかった。季節や体の大きさによって注意点があることは、後になってから知った。
供養の方法については、家族と相談しながら決めていった。個別火葬で立会いをするという形を選んだのだけれど、それが「正しい選択」だったからではなく、自分たちがそうしたいと感じたからだった。他の形を選んだとしても、それは同じように一つの選択だったと思う。
今の私なら: 安置の仕方だけでも、何かが起こる前に少し知っておくと思う。ただ、当時の自分にそこまでの余裕があったかは分からない。
手続きのようなことについては、正直なところ、当時はほとんど何も調べないまま時間が過ぎていった。あとになって、犬と猫とでは制度上の扱いが違うらしいと知ったのだけれど、それを亡くなった直後に知らなかったからといって、何か問題があったわけでもなかった。
一般的な流れ
ここからは、私自身が後になって調べて分かったことを、なるべく淡々とした形で整理していく。あくまで一般的な流れの紹介であり、今すぐこの通りに進めなければいけないという意味ではない。
ステップ1:安置
まず伝えておきたいのは、安置を急いで完璧に整える必要はないということだ。少し時間をかけて、自分の気持ちが落ち着いてから取り組んでも構わない。
一般的には、防水のためにビニールシートやゴミ袋を敷き、その上に布やタオルを敷いて安置する方法が紹介されている。保冷剤やドライアイスを使う場合は、直接皮膚に当てると凍傷のようになってしまうことがあるため、タオルや新聞紙で包んでから使うとよいとされている。ドライアイスを密閉した容器の中で使う場合は、開封するときに二酸化炭素を吸い込まないよう注意する必要があるという記述も見かけた。
保存できる期間の目安として、夏場は1〜2日程度、冬場は2〜3日程度という数字を紹介している業者の解説記事もあったが、これは気温や体の大きさによって変わる一般的な目安であり、獣医師監修のような一次情報として確認できたものではない。断定的な数字として受け止めず、あくまで参考程度に見ておくのがよさそうだ。
また、亡くなった後は筋肉が緩み、排泄物や体液が出ることがあるとも紹介されていた。驚くかもしれないが、これも起こりうることの一つとして、あらかじめ知っておくと少し心の準備がしやすいかもしれない。
ステップ2:供養方法を選ぶ
安置ができたら、次に供養の方法を考えることになる。ただし、これもすぐに結論を出す必要はない。少し時間をかけて、家族の中で話し合いながら決めても構わないことだと思う。
供養の方法としては、合同火葬、個別火葬(立会いあり・なし)、訪問火葬、自治体による引き取りなど、いくつかの選択肢がある。それぞれの特徴や費用の目安については、以前まとめた記事(ペットの火葬、種類と違いを自分なりに整理してみた)で詳しく整理しているので、ここでは概観にとどめておく。
どの方法を選んでも、それ自体に良い・悪いということはないように思う。遺骨を手元に残したいか、費用や時間をどう考えるか、家族の希望が一致しているかどうかによって、選ばれる理由はさまざまなようだった。
ステップ3:その後の手続き
供養の方法が決まったあと、あるいはそれと並行して、行政上の手続きについて気になる人もいるかもしれない。ここは犬と猫とで扱いが異なる部分なので、淡々と整理しておきたい。
犬の場合は、狂犬病予防法に基づき、亡くなってから30日以内に「飼い犬の死亡届」を自治体に提出する義務があるとされている(世田谷区公式サイト、2026年7月時点の情報)。届出には死亡した犬の鑑札・注射済票が必要で、紛失している場合は不要とされている。なお、マイクロチップを装着し、環境省のデータベース(犬と猫のマイクロチップ情報登録)に登録済みの場合は、そちらの手続きをもって区への届出が不要になるケースもあるようだ。
一方、猫については、犬のような法定の届出義務はないとされている。同じ自治体の制度であっても、犬と猫とで扱いが異なる部分があるということは、当時の私はまったく知らなかった。もし今、猫の手続きについて調べていて「何も出てこない」と感じているとしたら、それは調べ方が悪いのではなく、そもそも犬のような一律の届出制度自体が存在しないためかもしれない。
いずれにしても、こうした手続きは供養そのものと違って期限に多少の余裕がある場合が多いので、亡くなった直後に無理に済ませようとしなくてもよいと思う。
急いで決めなくてよいこと
ここまで一般的な流れを紹介してきたが、これらはすべて「いつまでに終わらせなければならない」という意味ではない。安置の仕方も、供養の方法も、手続きのタイミングも、それぞれに多少の幅がある。
火葬の予約のように、業者や自治体の都合で多少の期限が生まれる場合はあるかもしれない。ただ、それでも「今すぐこの場で」決めなければいけないことは、実はそれほど多くないように思う。分からないことがあれば、業者や自治体の窓口に確認しながら、少しずつ進めていってかまわない。
もし気持ちの整理がつかないまま時間だけが過ぎていくとしても、それ自体は何もおかしなことではない。決める順番も、決めるまでの時間も、人によって違っていいはずだ。
おわりに
供養までの流れについて、私自身の経験と、あとになって調べて分かったことを整理してきた。ここに書いたことがすべての正解というわけではないし、状況によって事情はさまざまだと思う。
それでも、何も知らないまま一つずつ判断を迫られるような感覚よりは、大まかな流れだけでも先に知っておける方が、当時の自分には少し助けになったかもしれないと感じている。急いで決めなくていい。分からないことは、業者や自治体、必要であれば獣医師に確認してかまわない。
一人で抱え込まないために
ここに書いたのは、あくまで私自身の体験に基づく一つの記録であり、医学的な診断や治療法を示すものではありません。 もし当てはまるようであれば、無理をせずに、下記のような窓口にも相談してみてください。
- 動物の体調や医療的な疑問がある場合:かかりつけの獣医師、または地域の獣医師会
- 強い落ち込みや不眠が続く場合:公認心理師・臨床心理士などによる専門のカウンセリング機関
- 心身のつらさが強いと感じる場合:お住まいの自治体の精神保健福祉相談窓口など、公的な相談機関
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